ショコハジロです。
幸せなイメージのある赤ちゃんへの授乳の時間。しかし、授乳する事で不快な感覚を覚え、授乳する事が苦痛な方も一定数いらっしゃいます。
こういった症状のことをD-MER(ディーマー・不快性授乳反射)と言います。この記事ではD-MERとは何か?ずっと続くものなのか?一人目D-MERだった方は二人目もD-MERになるのか?D-MERで母乳をやめてもいいのか、といった事についてまとめています。
D-MER(不快性射乳反射)とは?
D-MER(ディーマー・不快性射乳反射)とは「Dysphoric milk ejection reflex」の略称で、赤ちゃんに授乳をする際に気持ち悪い感覚に陥ったり、不安な気持ちになったり、人によってはイライラしたり死にたくなったりと不快な気持ちになる症状の事です。
D-MERのいろんな症状
D-MERの症状は人それぞれで、
- 気持ち悪くなる
- 漠然と不安になる
- 死にたくなる
- イライラする
- 食欲がなくなる
- 力が抜ける感じがする
- 冷や汗が出る
- 手がしびれる
- めまいがする
といったような症状を授乳の際に感じます。
これは一例であり、他にも個人によっていろいろな症状があり言葉では表せないような不快感に襲われたりします。また、我慢できるほどの症状からかなり苦痛なものまで程度もさまざまです。
また、一瞬のみ症状が出る方から授乳中はずっと続く方まで、長さにも個人差があります。
D-MERの原因は?
D-MERの不快症状は、母乳が作られる際にプロラクチンが分泌され、これが分泌されると脳内のドーパミン値が下がる事が原因なのではないかと言われています。
通常母乳を与える際はオキシトシンというホルモンが分泌される事により幸せな気持ちになったり赤ちゃんを可愛いと思えたりするのですが、D-MERの場合はホルモンバランスが邪魔をする為こういった感情にならなくて当然です。
よって授乳中に嫌な気分になったりイライラしたりしたとしても、こんな気持ちになる自分は最低だ、母親失格などと思う必要は全くないので安心して下さい。
D-MERは病気なの?
D-MERは辛い症状ではありますが、先述した通りホルモンバランスによるものですので病気ではありません。
しかしあまりに症状が酷い場合、海外では薬が出たりもするようです。
D-MER(不快性射乳反射)はずっと続く?悪化する?
D-MERの方は、これはずっと続くものなのだろうか、この先酷くなったりしないだろうかと心配になりますよね。
D-MERが続くかは個人差があります
D-MERは通常3ヵ月ほどで落ち着いてくる方が多いようですが、個人差があり数日のみ症状を感じる方や授乳をやめるまでずっと続く方もいます。私が一人目を授乳した時は一歳前の卒乳までずっと続きました。
D-MERの症状は落ち着いてくる方が多い
D-MERは基本悪化することは無く、だんだんと症状の程度が落ち着いてくる方が多いようです。私も最初の数ヶ月はとても症状が強かったですが、母乳の出が悪くなってくるにつれD-MERの症状も優しくなっていきました。
D-MER(不快性射乳反射)、二人目もなる?
一人目がD-MERで辛い思いをされた方は、もし二人目を出産した際もまた同じ思いをしなければならないのかと不安になるでしょう。
一人目でD-MERだった方が二人目もD-MERかというと、必ずしもそうではないようです。
逆に一人目がD-MERでなかった方で、二人目がD-MERだったという方もいらっしゃいます。
もちろん、一人目も二人目もD-MERになる方もいらっしゃいます。
一人目と二人目、症状は同じ?
一人目、二人目共にD-MERだった私ですが、一人目の時と二人目の時で症状が違っています。
一人目の時は授乳をし始めてすぐに一瞬、死にたくなるような急激な精神状態の悪化に陥っていました。授乳の間ずっとという訳ではなく、授乳しはじめのほんの一瞬波が来て、それ以降は何事も無かったかのように普通の感覚に戻ります。
二人目はというと、授乳をし始めてすぐにフワッと力の抜けるような、憂鬱な感覚に陥ります。D-MERの波がくるタイミングは同じで、一人目よりも気持ちの落ち込み具合は少ないです。
それから二人目は授乳時だけでなく、母乳が作られておっぱいの上がジワーッとくる感覚の直前にも一瞬同じ憂鬱な感覚に陥ります。
D-MERで母乳をやめてもいい?
D-MERで母乳育児が辛いと感じ、母乳をやめたいと思う方もいらっしゃるかと思います。
D-MERが辛い場合、母乳育児をやめるのも一つの手です。D-MERで母乳育児をやめることは決して悪い事ではありません。毎日、そして出産後数ヶ月は特に頻回授乳ですので、授乳の度にこういった状態に陥るのはかなり疲れます。ミルクでももちろん赤ちゃんは元気に育ちますので、ミルク調乳を頑張れる方はミルクに移行するのもありですね。
それでも母乳も頑張りたいと思う方は、ミルクを混合で与えたり、無理のない範囲で自分と相談しながら母乳もやり続けてみてはいかがでしょうか。
母乳を続ける場合、D-MERの対処法は?
母乳を続けたい場合、D-MERを紛らわす策として
- テレビやスマホで気を紛らわす
- 全く関係のない事を考える
- 逆に無になってみる
- 誰かと話しながら授乳する
- 授乳時間を短くする
- 音楽を聴きながら授乳する
といった対処法があります。
しかし対処法が合うか合わないかも個人差があり、目や耳から入ってくる情報全てに不快感を覚えてしまうという方には気を紛らわす方法は合いませんし、無になると余計酷く症状を感じてしまうという方もいるので自分に合った対処法を探ってみてください。
育児は心身共に大変な大仕事です。母体にできるだけ負荷をかけない、自分が納得する選択肢・方法を探してみてくださいね。
ショコハジロでした。