今朝、夢を見ました。
愛犬のミニチュアダックスフンドが、病気なんてなくなったかのように、元気に走り回っている夢を。
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夢を見て、安心していた
夢を見て起きて、ほっとしていた自分がいました。病気であんなに苦しそうにしていた愛犬が、夢の中とはいえ元気に走り回ってたんだもん。
元気に走りまわってる夢を見て、まだまだ愛犬は生きるな、なんて何の根拠もなく思っていた矢先、今朝の10時過ぎに父から電話がありました。
「愛犬が亡くなったよ」
胸がギュッとなりました。
もう病気で死期が近いことは聞かされていましたが、まったく実感が湧かない。変なドッキリなんじゃないだろうか?なんて可能性を考えながら、実家へ向かいました。
冷たくなっていた愛犬
実家につくと、大事に大事に毛布で包まれた愛犬が居ました。
ずっと呼吸が荒く、苦しそうにしていた姿はもうなく、やっと楽になれたんだな、というような顔をして眠っていました。まさに、夢で見たような優しい顔つきでした。
頭をなでると、いままで感じられた体温はなく、ひんやりとしていました。そして、毛布につつまれた体のほうをさわると、まだほんのりと暖かい。
母と、「本当はまだ生きてるんじゃないか!?」なんて会話をしながら愛犬をなでる。確実に固くなっている体。亡くなってしまったのは、やはり事実だ。
火葬までの間
火葬場にはもう予約を入れていたようで、午後1時に火葬をするとの事。
それまでの間、愛犬と過ごす最後の時間だ。
抱き上げると、触った時よりももっと固く、硬直していました。
安らかな顔は、亡くなっていても可愛い。本当に可愛い。
一通り愛犬の亡き骸を愛でたら、一緒に燃やしてあげる愛犬の大好物、それから花を買いに行きました。
愛犬はお刺身が大好きだった。まぐろの刺身と、サーモンを一緒に燃やしてあげよう。鶏肉も大好きだった。焼き鳥のももとレバーも一緒に。それから、鳥のからあげも。
生前、愛犬が誰かの落としたいちごをすかさず奪いとった事を思い出した弟が、いちごも一緒に、と言いましたが、いかんせん今の時期いちごは売っていない。しかし、偶然にも昨日妹の誕生日で、残っていたケーキにいちごがのっていたのでそれも一緒に燃やしてあげることにした。
花は、愛犬のイメージに合うものを選んだ。それから庭に咲いていた向日葵一輪と、よく愛犬が庭でむさぼり食べていた単子葉類系のよくわからない雑草もいっしょにした。
買い物に行く途中、初めて愛犬の病名を教えられた。末期の肺がんだったのだそう。あなたは妊婦だから、と母が私に病名を頑なに教えていなかったので、てっきり出産してから言われるのかと思ったが、亡くなってなお黙ってるのもおかしいとおもったのか、さりげなく言われてしまった。
そうか、がんだったね、だから、あんなに呼吸を苦しそうにしていたんだね、辛かったね・・・。
火葬の時間
あっという間に火葬の時間はやってきました。愛犬の肉体とも、ついにお別れです。
私は妊婦なので、母に火葬場はやめといたほうが・・・と止められましたが、私の中には行かない選択肢はありませんでした。愛犬も家族なので、母も無理には止めませんでした。そのかわり、妊婦帯の間に念のため塩をはさんで行きました。
火葬場につき、愛犬をしずかに置きます。そしてその下に、まぐろの刺身、サーモン、いちご、焼き鳥、レバー、からあげ・・・愛犬の好きだった食べ物と花をそえます。
線香を1人ずつ立て、合掌をして愛犬を送ります。火葬って、こんなにもあっさり行われていくものなのだなぁ。
骨になった愛犬
30分くらいしたでしょうか。火葬が終了したと言われ、火葬場に再び足を運びます。
愛犬の姿はすっかり変わり、骨になっていました。
お骨をみんなで拾いますが、骨のほそいこと。ミニチュアダックスの割にはがっちりした体だったので、しっかりした骨なんだろうなと勝手に思っていましたけど、こんなに細かったんだなぁ。いや、それとも燃えてしまったのか。
骨壺にいれ、きれいな袋に入れてもらい愛犬のほねを引き取りました。火葬場から家まで持ってきてもまだあったかく、まるで愛犬がいきているかのようでした。
お骨を今後どうするかは、話し合って決めるそう。仏壇を作って家に置いておくのか、それとも埋めるのか。なんとなく、愛犬の骨を遠くにやってしまうのは寂しいので、できれば埋めるにしても庭とか、もしくは人間のお墓と一緒にならないものだろうか・・・。
愛犬へ
火葬は時間もかからずあっさりと終わり、家に帰ってきた。ほとんど終始泣いていたので涙で脱水症状になりそうだ。
しかし、いつまでも泣いていては愛犬が心配する。何度も言ったが、愛犬は家族が泣いていると心配してくれる優しい心の犬だったから。愛犬のためにも、早く涙を止めなければ。そう思っていても、なかなかすぐ止まるものではないなぁ。
愛犬へ。病気におかされていた苦しい肉体から解放されて、楽になったかな!?今朝見た夢のとおり、元気に走り回れるようになったかな?
君の居なくなってしまった実家は、なにもかも物足りない状態だったよ。でも、どこかの陰からひょっこりと君が顔をだしてきそうな雰囲気もあった。
大好きだったお刺身も一緒に燃やしたから、おいしく食べるんだよ!体楽になったから、もう食べれるんじゃない?思う存分味わって!元気だった頃、人間の目を盗んでまで食べ物を奪う、ものすごい食い意地だった君を思い出すよ。
食べ物を狙ってテーブルに足をかける君と対立した事も思い出すね。私も大人げなく、唸りあって、結局決着はつかないし君はまた少しするとテーブルに足をかけて食べ物を狙いはじめるし。あんだけ食欲あった時期が本当になつかしい。
そういえばヨーグルトや納豆も大好きだったけど、いれるの忘れてたなぁ。いや、君の好物がいっぱいありすぎるんだよ。
寒い冬は、よく君に腕枕してあげたね。自分から腕枕望んできたもんね、本当に人間みたいな犬だったな。その時間は何ともいえぬ幸せの時間で、多少腕が疲れても我慢してしまったな。あのぬくもりも、もう感じることはできないんだなぁ。寂しいよ。
私がわんわん泣いてしょうがない時、よく君は心配して慰めてくれたよね。私の涙をなめたり、心配そうな音をだして寄り添ってきたり。本当に心が安らいだよ。ありがとう。
ずる賢くて、食い意地がすごくて、心配性で、やさしくて、ちょっとドジで、心身ともに「かわいい」がピッタリな君が本当に大好きだったよ。大好きだった?いや、今でももちろん大好きだよ。
肉体は消えてしまったけれども、家族みんな、君のことずっと愛してるよ。犬とはいえ、本当の家族だもん。君の存在は家族みんなにとってとても大きいものだった。私たちのもとへ来てくれて、本当にありがとう。
病気で苦しんだ分、ゆっくりとお空でおやすみ。そして、私たちのこと見守っててね。
かわいい かわいい 私たちの愛犬へ
ショコハジロ